「この格言は相場の予測の困難さを、巧みな表現で説明したものです。」
「人の行く裏に道あり花の山」と並んで、株相場を言い当てた名格言。
八木虎之巻のほかに宗久翁秘録にも記載があり、長年相場の世界に足を踏み入れたものにとって様々な感慨をもたせたきた格言であろう。
格言の真意は、もう底だと思えるようなときは、まだ下値があるのではないかと一応考えてみなさい。反対に、まだ下がるのではないかと思うときは、もうこの辺が底かも知れないと反省してみてはどうか―というものだ。
気まぐれな相場の変化に対して、偏狭な自己の価値観だけで判断をすることが、いかに難しいことであるかを説いている格言。
事実、心の中でまだ買うのは早いと思っているときに相場は上がっていき、まだ上がるだろうと思っていると下がってしまう。投資家の心理と相場の行き違いをズバリ言いあてた格言である。そのような場面に遭遇した時はぜひ思い出してみましょう。
【関連する記事】